書評

【書評No.172】黒すぎる心理術/ロミオ・ロドリゲス・JR

『黒すぎる心理術

PHP研究所 /ロミオ・ロドリゲス・JR


「世の中には黒い心理術がたくさんある。」そんなことを言うと、嫌な気分になったり、目をそらそうとする人も多いでしょう。

しかし、これは事実です。マインドコントロール、洗脳、人心掌握術など、世の中で起こる犯罪の多くにはこのような心理術が使われています。

では、なぜこのような黒い心理術が犯罪に使われることが多いのでしょうか?

それは、人々がこのような心理術に対抗できる術を持っていないからです。そのため、黒い心理術を学ぶことは、あなたやあなたの大切な人を守るための盾となるのです。

また、ここまでは黒い心理術の良くない面をお伝えしましたが、、、、実は黒い心理術は悪いものではありません。

例えば、あなたはナイフをどのように使いますか?

一般的には果物を切ったり調理するときに使いますよね。ただ、それを犯罪に使用する人もいます。つまり、全ては使い方次第なのです!

本書に記載されている技術はもちろん、犯罪などにも悪用できます。一方で、正しく使うことができれば、相手の心を読み取り、人間関係を円滑にすることもできます。さらに、あなたの周りの人を幸せにすることもできます。

本書を読むあなたが、闇に引き込まれないことを祈っています。

本書のもくじ

第1章、相手の本音を確実に見抜く
第2章、誰とでも一瞬で心を通わせる
第3章、絶対にNOと言わせない
第4章、思い通りに他人をコントロールする
第5章、絶体絶命のピンチから脱出する
第6章、大嫌いな相手に反撃する

どの章も知りたいことばかりでドキドキワクワクしますね。本ブログでは特別に私の気になったポイントを3つ紹介します。

目を見るだけで、話に興味があるか否かを見抜く

『相手があなたの話を聞いているかどうか』は、ビジネスにおいてもプライベートにおいてもとても重要なこととなります。

人間は『言葉』を操る生き物です。たとえ、あなたの話を聞いていなかったとしても「とても面白いですね〜」という言葉を発する可能性があります。

私はサラリーマンをしているのですが、以前の職場にとてもゴマすり上手な先輩がいました。上司との飲み会では必ず笑顔で「すごいですね〜」「さすがですね!」「勉強になります。」などと言ってました。しかし、上司がいなくなった途端にその上司の悪口を言い始めます。

このとき、社会の恐ろしさを実感しました。

そして、自分自身も『相手が笑っているから』『相手が共感してくれているから』と安心しないようにしようと誓いました。

話は戻りまして、本書では目を見ることで相手の本音を見抜く技術を紹介しています。注目するのは目の中の黒目の部分です。

人間はこの黒い目の部分、つまり瞳孔をコントロールできず、興奮状態になると勝手に拡張するのです。

具体的には、興味があるとき、嬉しいとき、興奮状態になったときなどです。これは心臓と同じで、動きを止めることは絶対にできません。

もし、相手があなたの話に興味がある場合は、相手の瞳孔が必ず大きくなるので、意識してみてください。

優柔不断な相手でも即決させる方法

本書に記載されている『ビュンダリンのロバ』の話がとても面白いです。

飢えと渇きに苦しんでいるロバが、二股に分かれている道の真ん中に立っています。一方の道には水がたっぷり入った桶、もう一方には干し草が山盛りになった桶が置かれています。どちらも完全に同じ距離だとすると、ロバは一体どちらの桶の方に行くと思いますか?正解はどちらにも行かないのです。ロバはその場で立ち往生してしまい、どちらも選べずに最後には餓死してしまいます。

94ページより引用

優柔不断で選択ができないと、最終的な大きな損失を被ります。このように、いつまでも選択できない人は結構います。実は私も以前はそうでした。買うのか買わないのか、ランチで何を食べるのか、、、など。

このロバの話では、水と干し草が同じ距離にあったからロバは選択できませんでした。もし、水が近い距離にあればロバは水を飲んでいたでしょう。

この話から分かるように、相手が決断に迷っているときは相手が選びやすいように誘導してあげましょう。具体的には、「今だけ限定」「こちらが絶対におすすめ」など限定する表現を使用するのがおすすめです。

怒っている人を一瞬で冷静にさせる

その方法はなんと、あなたがさらに怒ることです。普通、怒っている人がいると避けたり、関わらないようにしますよね。そうすると、怒っている人は余計に腹が立ち、ますます怒ります。

しかし、自分より怒っている人が目の前にいると、ハッと我に返り冷静になります。これは元々人間に備わっている能力で、危険を瞬時に察知するようになっているのです。もしあなたが責められた場合は責め返すようにしましょう。

私はサラリーマンをしています。数年前の話ですが、私が上司に目を付けられ、何をやっても怒られていました。反対に気に入られている同僚は何をやっても褒められます。ためしに同僚がやったことを私がやったことにして、私がやったことを同僚がやったことにして報告をしてみたところ、やはり怒られるのは私でした。ずっと怒られっぱなしの私。しかし、ある日、怒られている最中に耐えられなくなり、初めて言い返しました。すると、それをきっかけに上司が私に怒らなくなり、最終的には二人で飲みに行くぐらい仲良くなりました。

このように怒っている相手に怒るというのは有効なので、苦しんでいる人は試してみてください。

まとめ

今回は3つのポイントしかお伝えできませんでしたが、本書には他にもたくさんの黒い心理術が記載されています。

・ミスしても、必ず評価が上がる
・叱っているのに、部下から感謝される
・無意識のうちに他人と仲良くなる
・多数派意見を1人でひっくり返す

など。ただし、ここに記載されている心理術は、使い方次第によっては悪い使い方もできてしまいます。くれぐれも注意してください。もし、あなたが悪い使い方をしてしまったとすると、それは必ずあなた自身に返ってきます。

反対に良い使い方をすれば、良いことが返ってきますので、是非良いことに使って自分だけでなく、周りの人も幸せにしてください!